2023年のテニスシーズンの幕開けとなる全豪オープンテニスが、1月16日からオーストラリア・メルボルンで開催中です。日本人選手は錦織圭選手、大坂なおみ選手の欠場が発表されており、他の選手の活躍が期待されています。
そこで今回は、全豪オープンには日本人選手が4名出場しますので、順番に紹介していきます。
全豪オープンの特徴
選手の紹介をする前に、まずは全豪オープンの特徴をまとめていきます。
「ハードコート」で行われる全豪オープンは、「荒れる」「波乱の多い」大会として有名です。というのも、グランドスラムの中でも唯一南半球で開かれる大会であり、しかも多くの選手の拠点となっている北半球とは季節が真逆のため、気候にアジャストするのに苦労するのが主な原因です。
また、世界のトップ選手やデビスカップ出場者らは前年の12月頃までツアーを戦い抜くため、オフの期間が短くなり、疲労が抜ける前に全豪を迎えてしまい、本来の実力を出す前に敗れるケースもしばしば見られます。
全豪オープン2023に出場する4人の日本人選手たち
では、ここからは全豪オープン2023に出場する日本人選手を紹介していきます。
西岡良仁
世界ランク33位の西岡良仁選手は、第31シードで出場します。
切り返しのフットワークの速さには定評があり、広いコートをカバーする左利きのプレーヤーです。戦略的なショットの選択によって相手を追い込む頭脳プレーでも知られ、ストロークやサーブで意図的に遅いボールを用いて相手のリズムを崩すことができる器用な選手です。ディエゴ・シュワルツマン選手(アルゼンチン)と並んで、ATPランキングのトップ100選手で最も低身長の選手でもあります。
2014年にプロへ転向すると着実に力をつけ、世界ランクも上がっていき、2023年のアデレード国際でベスト4入りを果たし、世界ランキングも33位となり、全豪オープンに挑みます。初戦は、世界ランキング77位のM・イメル選手(スウェーデン)と対戦します。
内島萌夏
日本女子の次世代エースの内島萌夏選手が、アジア パシフィック枠のワイルドカード(主催者推薦)に選出され、グランドスラム本戦に初めて挑戦します。
内島選手は2022年シーズンを世界ランク349位からスタートして、11月にキャリアハイの104位(日本人2位)を記録しました。5月の全仏オープンで初めてグランドスラムの予選に出場し、予選決勝に進出。続くウィンブルドンでは、予選1回戦で敗退しましたが、8月の全米オープンで再び予選決勝まで駒を進めました。
このような経歴が認められ、全豪オープンはワイルドカードでの本戦出場、初戦は世界ランキング44位のベルナルタ・ペラ選手(アメリカ)と対戦します。
ダニエル太郎
2010年にプロ転向後、着実に結果を残しているダニエル太郎選手。
2018年にはBNBパリバ・オープンでノヴァク・ジョコビッチ選手(セルビア)に勝利、2022年には全豪オープンでアンディ・マレー選手(イギリス)に勝利し、自己最高の3回戦進出を果たしました。
今大会は予選を勝ち抜いてきた世界ランキング310位のE・エスコベド選手(アメリカ)と、対戦します。
綿貫陽介
8度目のグランドスラムの予選に挑み、見事突破。初めての出場を決めた綿貫陽介選手が、2023年の全豪オープンに出場する4人目の日本人選手です。
綿貫選手は12歳の時に錦織圭選手も輩出した「修造チャレンジ」に参加し、ジュニア時代から日本代表選手として国際大会に出場した経歴をもちます。2022年5月のリヨン・オープンではベスト8入りを果たすなど、順調にステップアップをしています。
今大会の予選は1回戦でP・セクリッチ選手(オーストラリア)を6-4, 6-2で破ると、2回戦ではM・ククシュキン(カザフスタン)を4-6, 7-6 (7-3), 6-3の逆転で破り、自身3度目のグランドスラム予選決勝へ進出しました。12日の予選決勝のヴァリジャス選手戦では、綿貫は第1セットで10本のサービスエースを決めるなどファーストサービスが入った時に73パーセントの確率でポイントを獲得するなど、6-3,6-4で圧倒し1時間13分で勝利、本戦出場を決めました。
本戦1回戦では世界ランク45位のA・リンデルクネシュ選手(フランス)と対戦します。
最後に
日本人選手が4名出場する全豪オープンが1月16日に開幕し、熱戦が繰り広げられています。優勝候補の筆頭は男子がジョコビッチ選手、女子がシフィオンテク選手ですが、日本人選手たちがまずは初戦に勝利し、1週目(3回戦)を突破し、上位進出と勝ち進んでいき、日本国内でも話題となることを期待しましょう!